テレビ番組紹介 > THE PRIZE
スカパー!シネマアワー THE PRIZE ~世界の映画祭から~ 日本語版字幕製作・配給:Directors System
テサロニキ国際映画祭、ロカルノ映画祭他受賞作品『明日へ!』(原題:Morgen・日本未公開)

~友情に言葉など要らない。心さえ通じれば。~
隣国でも、文化、習慣、そして言葉も全く違う国々の東ヨーロッパ。 しかし、庶民同志通じるものもあるのか。人間としての心温まるコメディードラマ。
ルーマニアとハンガリーの境界にある、サロンタ市のスーパーマーケットで警備員として働いているネル。 ここは、たくさんの違法の移民がハンガリー、そして西ヨーロッパに移住しようとする通過点でもある。 いつものように早朝にネルが川で釣りをしていると、川を泳いで境界を渡ろうとしていたトルコ人を釣ってしまう。
言葉も通じない二人は、何故か気が合い、境界線を越えたいトルコ人はネルに有り金全部渡して、ネルに助けを求め、ネルはそれを引き受けてしまう。果たして作戦は成功するのか。

監督:マリアン・クリサン
キャスト:アラシュ=ババック・アミディアン、ハメッド=メルダッド・セディギオン、母=アウ・ケアドモンド、ジャファル=メラン・アマデ、ゾフレ=パリバシュ・ナザリィ
■テサロニッキ国際映画祭 最優秀監督賞受賞 最優秀男優賞受賞、他、国際映画祭にて9つの賞を受賞



アカデミードキュメンタリー部門オスカー受賞。ジョン・ブレア監督作品『アンネ・フランクを忘れない』
ドイツ、フランクフルト・アム・マインに生まれた少女、アンネ・フランクが、反ユダヤ主義を掲げる国家社会主義ドイツ労働者党(ナチス)から逃れるため、オランダ、アムステルダムへ家族と亡命。家族、知人ら8人がひっそりと身を隠しながら暮らした2年の間、アンネは隠れ家で日記を書き続けた。
このドキュメンタリーは、1994年、彼女の没後50年目にして製作された、アンネという少女の本当の姿を紹介するドキュメンタリーである。プロデューサーであり監督のジョン・ブレアは、南アフリカ出身の受賞歴多数のベテランドキュメンタリー監督。
アムステルダムのアンネ博物館、スイスのアンネフランク基金など、彼はあらゆる協力を得て貴重な資料をフィルムに収めた。また、彼女の生前を知る知人、友人、親族など世界中から集め、インタビューをした。さらに、許可を得て彼女の隠れ家を再現し、鮮明な映像で、この悲劇の主人公の生活を描写している。また、相当な損傷があったアンネの姿を記録したフィルムを、ジョンは時間をかけて修復し、その姿を作品に収め公開することに成功した。
「平和な世界を祈りながら亡くなった、けなげな少女アンネを、私たちの記憶から消してはならない。」その一心で製作したこの作品は、1996年アカデミー、ドキュメンタリー部門でオスカーを受賞、他、世界の国際映画祭で7つの賞を受賞している。
脚本、監督、プロデュース:ジョン・ブレア
キャスト・ナレーション:ケニース・ブラナー
グレン・クロス(アンネの日記朗読) ネルソン・マンデラ(記録映像内本人)
■1996 アカデミードキュメンタリー部門、オスカー受賞。他、世界の映画祭で、7つの賞を獲得。



2012年 アブダビ国際映画祭受賞作品『家族 ~イラン、もう一つの戦争~』
アラシュは、西側に住むイラン人の研究者。
彼の母親は、イランイラク戦争で荒稼ぎをしたアラシュの父の所業に嫌気をさし、アラシュを連れて、シラーズにある伯母の家へ逃げていた。
その後、アラシュは母の兄を頼り外国で教育を受けていた。
そして、アラシュは、教師としてイランに戻ってくることになる。
ところが、彼の父の死をきっかけに、彼が思い描いていた、理想の家族の実態が露わになってくる。
2007年、アルゼンチン・スペイン
監督/脚本:マスウド・バクシ
キャスト:ババック・アミディアン、メルダッド・セディギオン、アウ・ケアドモンド、メラン・アマデ、パリバシュ・ナザリィ
■2012年アブダビ国際映画祭ホライゾン部門ブラックパール賞
■2012年カンヌ映画祭ディレクターズフォートナイト,オフィシャルセレクション



2008年 カンヌ国際映画祭受賞作品『Three Monkeys ~愚かなる連鎖~』
トルコ北西部、ボスボラス海峡のそばにある街。エユップ(ヤヴーズ・ビンゴル)とハジェル(ハティジェ・アスラン)という夫婦がティーンエイジの息子イスマイル(アフメト・ルファト・シュンガル)と暮らしている。ある雨の夜、街でも影響力のある政治家セルヴェット(アルジャン・ケサル)が、歩行者を車で轢いてしまい、その罪の身代わりを自分の従業員であるエユップに依頼する。入所中のサラリーの継続と、出所のあかつきに大金を払うことを約束されたエユップは、彼の身代わりを引き受けてしまう。ところが、金を受け取りにいったハジェルの美貌に惹かれたセルヴェットは、ハジェルを誘惑してしまう。セルヴェットと母親の関係を察知してしまったイスマイルは、母親を責める。刑を終えて出所したエユップは、もともとが妻が自分に対して愛はなかったと疑心暗鬼になる。この悲劇が家族を崩壊させてしまう。
2008年、トルコ・フランス・イタリア
監督・脚本・製作・編集:ヌリ・ビルゲ・ジェイラン
脚本:エブル・ジェイラン / アルジャン・ケサル
出演:ヤヴーズ・ビンゴル / ハティジェ・アスラン /ア フメト・ルファト・シュンガル / アルジャン・ケサル
■カンヌ国際映画祭でベスト監督賞受賞。他、世界の映画祭で、7つの賞を獲得。



2007年 カンヌ国際映画祭受賞作品『XXY ~性の意思~』
アレックスは、生まれつき女性と男性の生殖器をもって生まれた。そして、そのまま15歳まで女性として育った。彼女は男性ホルモンを抑える薬を投薬していた。しかし、今彼女は本当のところ、自分でどうあるべきかがわからなくなってしまった。アレックスは、海洋研究者である父クラケンとその妻スリの子である。クラケンは標本の研究に打ち込む目的と、アレックスに自然に育ってほしいということから、アルゼンチンからウルグアイに近い島に引っ越してきていた。
しかし、アレックスがどことなく普通と違うことを周囲は察知してしまう。ある日、アレックスは、自分は本当はどうなるのか見たくて、ホルモンを抑制する薬を止めてしまう。そんなある日、アレックスの母、スリが知人の整形外科医ラミロと、妻エリカ、そして彼らの息子アルバロを島に招待する。同じ年頃のアレックスとアルバロはお互いにすぐに意気投合する。アルバロにも秘密があった。それは、彼がホモセクシャルであるということ。実はアレックスに惹かれたのも彼女が両性だったからだった。次第に彼女は周囲の心ない者たちに傷付けられていき、アルバロも巻き込んでしまう。
2007年、アルゼンチン・スペイン映画
プロデューサー :ホゼ・モラレス
監督・作家:ルシア・プエンゾ
出演:リカルド・ダリン、ヴァレリア・バットゥチェリ、ジャーマン・パラシオス、キャロリナ・ペレリッティ、マーティン・ピロヤンスキ、イネス・エフォン
■2007年 カンヌ国際映画祭で2部門受賞。他、13の国際映画祭にて、20部門で賞を獲得



2006年 ヴェネチア映画祭6部門受賞作品『乾きの季節 ~Daratt~』
アフリカ、チャド共和国。1965年に勃発した市民戦争の爪痕。社会の恐怖と腐敗、復讐の連鎖の中、人々は銃を持ち歩く。16歳のアティムは、父を殺した男を見つけ出すが、その男は、子供も家庭も持ち、小さなベーカリーを営み暮らしていた。アティムは、復讐すべきその男に弟子入りをし、不思議な師弟関係が生まれていく。
■2006年 ヴェネチア映画祭6部門受賞作品



2002年 カンヌ国際映画祭観客賞受賞作品『神の名の介入 ~Divine Intevention~』
世界には、政治的、宗教的な争いの犠牲になりながら、日常生活を送っている人々が大勢いる。 しかし、日常を生きるためには、目の前にあるもの現実を大切にしながら、何とか創造力に頼ってポジティブになり、それを原動力にするしかない。同じ人間でありながら、当たり前のことが当たり前にできない環境にいる社会の存在を、改めて認識する。
1967年の第三次中東戦争でイスラエルがヨルダン川西岸のラマッラーを占領。以来、エルサレム問題は解決されることがない。 境界線を挟む二つの街、エルサレムとパレスチナ自治政府のあるラマッラーでは、異様な光景の日々が日常の生活に続く。この映画は、警備チェックポイントのある境界線で引き裂かれている隣接する二つの町に住む、パレスチナ人の男と、パレスチナ人の女性の恋愛コメディードラマである。ふたりは、車をチェックポイント傍の駐車場に止め、密かに逢瀬を繰り返す。しかし、彼らができることは手を握り合うだけであった。男はビジネスのプレッシャーを抱えながら、病気の父親と、隣町の恋人だけが支えになっていた。政治的な問題により、犠牲を強いられているふたり。 ふたりは、この支配された現実を受け入れることができない。彼らのおさまりのつかない怒りが、壮大なファンタジーへと発展し、奇妙な想像力の中に癒しを求めるようになる。 脚本、監督のエリア・ソレイマン自らが主演する作品であり、奇妙な現実を風刺的に描いた作品である。
脚本・監督:エリア・ソレイマン
キャスト:エリア・ソレイマン、マナン・カデア、ナイエフ・ファウン・ダエ
■カンヌ国際映画祭2002 観客賞受賞 ほか



2009年 トロント国際映画祭受賞作品『トップ家の危険な双子』
レズビアン、ヨーデル・カントリー歌手、ニュージーランドの双子のコメディアン、トップ・ジュールと、リンダは、愉快な性格とテンポのいい唄で、一躍ニュージーランドで驚異的に成功した。大人気の双子のスターは、コンサートの合間にも、小さいフェア会場に顔を出すなど、親近感あふれるコンビ。一方で、核問題、同性愛問題、先住民の権利の問題など社会活動にも積極的に参加している。そんな中、双子のひとりジュールが乳癌になり、治療に苦しむ。そして彼女を見守る姉。ユーモア満載で、最高のエンターテイナーである、トップ家の双子、こんなコンビは世界にも見ないでしょう。痛快なドキュメンタリー。
監督・プロデューサー:アラニ・キャスバート
キャスト:ジュールス・トップ、ポール・ホーラン
■2009年トロント国際映画祭 ドキュメンタリー部門ピープルズ・チョイス賞 ほか4つの映画祭で受賞



2008年 カンヌ国際映画祭受賞作品『雪が降るころまでに』
ボスニア・ヘルツェゴビナのとある街。1992~1995年に起こったボスニア・ヘルツェゴビナ中央政府の3者による争いは、それぞれ自勢力から異民族を排除する目的で虐殺や追放を行なう民族浄化が繰り広げられた。その紛争後、男性や男子が殺されてほとんどいなくなり、未亡人や孤児となった女性と子供たちの生き様を、ボスニア・ヘルツェゴビナ出身の女性監督が描き出している。
ストーリーは、夫を殺された若い未亡人アルマと、虐殺を目撃して口がきけなくなった男の子アリ、彼と一緒に住む、祈りの儀式を指南する老人デボに起こる話を軸にしている。アルマは、夫がかつて思い描いていた”村の人々の食を豊かにする”という夢を実現すべく、野菜と果物の瓶詰の家内製造業をスタートさせる。瓶詰商品を道路脇で売ろうと考え、友人、ナジジャと共に運ぶが、トラックにぶつけられて、商品はダメになってしまう。その運転手ハムサは、アルマに弁償を申し出て、二人を村まで送り届ける。
よそ者のハムサに警戒するアルマだが、ハムサも夫同様、被害者で殺されかけたところを生き抜いてきたとわかると、アルマは次第に心を開いていく。ハムサは、ドイツから運んだ家具をボスニアに売って生計を立てていた。ハムサは、アルマの村で作っている瓶詰商品をドイツに売るために全て引き取ってくれると言い、帰途で寄ることを約束する。しかし、村の女性は皆懐疑的で信じようとしない。そのうち、この村を買収したいという事業者が現れる。村を売ってしまえば、瓶詰工場は継続できない。必ずハムサが来ることを信じて、皆を説得するアルマ。しかし、皆、買収契約に署名してしまう。そして、結局、ハムサは現れなかった。
この作品は、現実と空想、迷信と奇跡を明確な境界線をひかずに描かれている。ビジュアルの描写は美しくビビッドで、それに対比して悲壮感漂う生き残った村人たちの境遇と、それでも生きていく力強さを持った人間の様、そして彼らの運命を握っている神の存在をも示唆する作品である。
ボスニア・ヘルツェゴビナ
監督:Aida Begic(アイダ・ベジッチ)
脚本:Aida Begic & Elma Tataragic in Collaboration with No?mie de Lapparent (監督と他数名で共同)
撮影監督:Erol Zubcevic(エロル・ツブチェビッチ)
音楽:Igor Camo (イゴール・カモ)
プロデューサー:Elma Tataragic(エルマ・タタラビッチ)
キャスト:Almaエルマ役=Zana Marjanovic(ザナ・マジャーノビッチ)/Nadijaナディジャ役=Jasna Ornela Bery(ジャスナ・オルネラ・ベリ)/Jasminaジャスミナ役=Sadzida Setic(サディダ・セチッチ)/Safijaサフィジャ役=Vesna Masic(ヴェスナ・マシッチ)/祖父役=EmirHadzihafizbegovic
■2008年カンヌ国際映画祭 批評家週間最優秀映画賞受賞 日本未公開作品です。



2004年 ヴェネチア国際映画祭受賞作品『運命の旅』
フランス・モロッコ・ブルガリア・トルコ
■2004年ヴェネチア国際映画祭3部門受賞作品